企業の「変わらない」を考えるシリーズ 健康経営から組織開発

健康経営を、
健康だけで終わらせない。

健康を入口に、
自分の働き方、周囲との関係、仕事の進め方、能力発揮まで。
日常の小さな問いから、組織開発へつなげる。

人的資本経営の時代だからこそ、
社員が健康に働けることは”前提”。その先に、力を発揮できる職場をつくる。

専門誌『企業実務』掲載事例から考える
健康経営 × 問い文化 × 組織開発

健康経営から組織開発へ。左:健康診断・食事・運動・睡眠・メンタルヘルス。中央:今日、自分を整えるために一つ選ぶなら?という問いから、仕事・声かけ・自発性への問いへ広がる。右:セルフマネジメント・働き方・コミュニケーション・自発性・改善・提案・能力発揮・組織力。下部:健康→自分→仕事→周囲→組織。

社員が力を発揮する前に、まず「働ける状態」が必要。

人的資本経営では、能力・スキル・経験・エンゲージメント・リーダーシップ・キャリア・学習などが注目されます。しかし、その前に、社員が心身ともに働ける状態にあることが必要です。

能力スキル経験エンゲージメントリーダーシップキャリア学習
↑
社員が心身ともに働ける状態にあること
本文の核

健康は、能力発揮の前提条件。

健康を失うと、人が持っている力を十分に使えない。

アブセンティーズム

健康上の問題などによって、仕事を休む状態。

プレゼンティーズム

出勤はしているが、心身の不調等によって十分に能力を発揮できない状態。

本文の核

健康経営の根本には、社員が働けない・力を発揮できない”マイナス状態”を減らすという意味がある。

健康施策は必要。でも、それだけで組織が成長するわけではない。

マイナス → ゼロ

  • 不調を防ぐ
  • 病気のリスクを減らす
  • 疲労を減らす
  • 心身を整える
  • 働ける状態を保つ

ゼロ → プラス

健康になれば、そのまま自発性・提案力・改善力・組織力まで高まる——とは限りません。そこには、また別の働きかけが必要です。

本文の核

健康施策は、マイナスを減らし、ゼロへ戻すために重要。その先の”プラス”をつくるには、また別の働きかけが必要。

健康は、誰にとっても自分ごとにしやすい。

自分ごとにしやすいテーマ

  • 今日の調子
  • 睡眠
  • 食事
  • 運動
  • 疲労
  • 休息

抽象度が高いテーマ

「組織開発しましょう」と言われても、多くの社員には抽象的です。

本文の核

健康は、組織開発への入口として非常に入りやすい。

健康施策を始めるとき、すでに会社には”変わろうとする意志”がある。

健康経営に取り組もうとする企業では、経営や人事が、次のように考え始めています。

  • 社員の健康を大切にしよう
  • 働きやすくしよう
  • 行動を少し変えてほしい
  • 職場を良くしたい
健康施策を始める
→
経営・人事の意志が生まれる
→
問い文化を始める好機
本文の核

そのタイミングは、問い文化を始める好機でもある。

まず、自分自身を少し見る。

問い

今日、自分を整えるために一つ選ぶなら?

問い

今の自分の調子は?

問い

今日はどこで少し体を動かす?

問い

今日、休息を一つ意識するなら?

問い

食事で一つ気をつけるなら?

↓
まず、自分を少し見る。
本文の核

健康について一瞬考えること自体が、セルフチューニングの入口になる。

問いのテーマを、少しずつ職場へ広げる。

  • 健康

    今日、自分を整えるなら?

  • 働き方

    今日、一つムダを減らすなら?

  • コミュニケーション

    今日、一人に声をかけるなら?

  • 自発性

    今日、一つ自分から動くなら?

  • 改善

    今日、一つ良くするなら?

  • 能力発揮

    今日、自分の力を一つ活かすなら?

本文の核

問いが、健康から仕事へ。仕事から人間関係へ。人間関係から組織へ広がっていく。

問いがあったから、考えるテーマが広がっていった。

フェリコの事例では、最初から「組織開発をしよう」「人材開発をしよう」と大上段に構えたわけではありません。重要だったのは、1日2回、問いに触れるという日常ルールがあったことでした。

問いがある。だから、何かについて考える。
そして、せっかく問うなら、今の職場で困っていること、良くしたいことを問おう。
となっていく。
本文の核

問いがある。だから、何かについて考える。そして、せっかく問うなら、今の職場で困っていること、良くしたいことを問おう。となっていく。

身近な困りごとを問いにする。

  • 最近、声かけが少ない
  • 報告が遅い
  • トイレチェックを忘れる
  • 顧客対応に抜けがある
  • 少しムダが多い
  • 自分から動く人を増やしたい
日常の小さな課題
→
今日の問い
→
考える
本文の核

組織開発を難しいプロジェクトとして始めなくても、日常の小さな課題を問い続けることで、職場は少しずつ動き始める。

一日一問で会社が変わる、ではない。一日一問で、一人が少し考える。

  • 問い
  • 少し気づく
  • 少し考える
  • 一つ選ぶ
  • 一つ動く
    翌日、また別の問いへ。
本文の核

問いは、日常を少しだけ前へ動かすマイクロインターベンション。

大きな変革より、小さな前進を積み重ねる。

このLPの象徴的な考え方は、「1日1mmの前進」。例えば社員一人が、次のようなことをする。

  • 一言多く声をかける
  • 一つ確認する
  • 一つ改善する
  • 一つ提案する
  • 少し自分を整える

それだけなら、とても小さい。しかし、社員全員が少しずつ前進すると、組織全体では大きな変化になりうる。

一人の1mm組織全体の変化へ
本文の核

組織開発は、誰か一人が大きく変わることではない。多くの人がほんの少しずつ前進することでも起こる。

健康の問いから、職場そのものを考える問いへ。

フェリコでは、健康の問いから、職場そのものを考える問いへと、テーマが段階的に広がっていきました。

健康・生活

食・栄養/運動/生活習慣/自分の状態

セルフマネジメント

自分を整える/自分で考える

働き方

ムダ/段取り/改善/業務推進

関係性

声かけ/コミュニケーション/連携

能力発揮

自主性/積極性/提案/営業

健康への取り組み自体も、しっかり評価された。

フェリコは健康経営への取り組みを進め、健康経営優良法人ブライト500にも認定されました。組織開発に広がったから健康経営が薄くなった、というわけではありません。

むしろ、健康そのものを大切にした。その取り組みを土台に、問いを仕事や職場へも広げていった——という事例です。

健康だけではなく、「働く力」に問いが広がった。

仕事面の変化

  • 自主性
  • 積極性
  • セルフマネジメント
  • 改善
  • 提案
  • コミュニケーション
  • 連携
  • 営業
  • 業務推進
  • 能力発揮

事業面の変化

  • リピート率の上昇
  • 顧客単価の上昇
  • 売上の大幅な伸び

※これらの事業面の変化は、健康経営や問いの取り組みだけによる直接的な効果と断定するものではありません。

本文の核

健康を入口に、問いが仕事や顧客、改善へ広がり、複数の行動変化が重なった中で、事業面にも大きな変化が見られた。

健康はゴールであると同時に、入口にもなる。

健康経営→健康について考える→セルフチューニング→自分の働き方を見る→周囲を見る→仕事を問い直す→改善・自発性・対話→能力発揮→組織開発
本文の核

健康経営と組織開発は、別々の活動でなくてもいい。

「人を大切にする」と「人の力を活かす」を分けない。

人的資本経営では、人に投資し、その人が持つ力を活かすことが重要です。しかし、健康を損なっている、疲弊している、関係性が悪い、自発性がない、能力を発揮できない——そうした状態では、その資本を十分に活かせません。

人を
大切にする
人の力を
活かす

健康は、この重なりの土台になる。

本文の核

健康は人的資本の土台。組織開発は、その人の力が職場で発揮される状態をつくる。

健康の問いから、経営・管理職・現場の問いへ。

経営

社員が力を発揮しにくくしている会社側の要因は?

管理職

チームを少し働きやすくするなら?

社員

今日、自分を整えるなら?

職場全体

今日、一つ良くするなら?

本文の核

健康経営を組織開発へ広げるには、健康担当者だけの活動から、職場全体の問いへ広げる。

問いのテーマは、固定しなくていい。

今日の問いは健康。別の日は仕事。また別の日は——

  • 人間関係
  • 顧客
  • 安全
  • 改善
  • 自発性
  • 自分自身

でもよいのです。

本文の核

問い文化とは、毎日同じテーマを問う文化ではない。その時の職場に必要なことを、少し考えるきっかけが日常にある文化。

「何を問おう?」と考えること自体が、職場を見ること。

問いを作るためには、次のようなことを考える必要があります。

  • 最近何が起きているか
  • 何に困っているか
  • 何を良くしたいか
  • 何に気づいてほしいか

フェリコでは、問いの作り手が次のように広がっていきました。

経営・管理職
→
現場リーダー
→
社員
本文の核

問いに答える人だけでなく、問いを考える人も職場について考える。

組織開発を「特別なプロジェクト」にしない。

一般的な組織開発

  • 組織開発施策
  • ワークショップ
  • 研修
  • プロジェクト
  • 終了

問い文化

  • 今日の問い
  • 小さな気づき
  • 小さな行動
  • 翌日の仕事
  • また問い
    → また、今日の問いへ。
本文の核

問い文化は、組織開発を日常の中に小さく埋め込む考え方でもある。

いきなり全部を問わない。

問いナッジでは、次のようなことまで設計します。

  • 最初に何を問うか
  • 健康から始めるのか
  • いつ仕事テーマへ広げるか
  • どんな職場課題があるか
  • 誰に問うか
  • 朝か夜か
  • 毎日か、ときどきか
  • 重くなりすぎないか
  • 自己開示を強制していないか
  • 問いが管理になっていないか

整理

  • 健康経営=入口
  • 問いナッジ=小さな実装方法
  • 問い文化=日常に考えるきっかけがある状態
  • 組織開発=その結果、働き方・関係性・能力発揮まで少しずつ変わっていくこと

実装方法

スコキン

出勤・退勤時に健康の問いから始め、仕事・関係性・改善等へテーマを広げる。

問いステーション

職場の課題に応じて、健康以外の問いも置く。

セミナッジ

健康研修や組織開発研修後の行動を日常へつなげる。

その他:紙/メール/チャット/朝礼/会議/1on1などでもよい。

本文の核

ツールではなく、問いが職場の日常へ広がることが本質。

専門誌『企業実務』掲載事例から考える
20の企業・職場課題

健康経営から始めても、問いはさまざまな職場課題へ広げられます。

残業、生産性、売上、離職、研修定着、自発性、自走する組織、管理職負担、行動変容、習慣化、コミュニケーション、業務改善など、20の実務課題から問い文化の活用を考えられます。

20の実務課題を見る

整えられない職場なら、会社側も変える。

  • 過重労働
  • 長時間労働
  • 人員不足
  • ハラスメント
  • 休めない環境
  • 不合理な業務量
  • 心理的安全性の欠如

などがある場合、社員に健康行動を求める前に、会社側の構造改善が必要です。

本文の核

問いは、悪い労働環境へ社員を適応させるためのものではない。

こんな企業に向いている

  • 健康経営を始めたが次の展開を考えている
  • 健康経営優良法人の認定取得だけで終わらせたくない
  • 健康施策と組織開発が別々になっている
  • 人的資本経営を具体化したい
  • 社員の能力発揮まで支援したい
  • 自発性・コミュニケーション・改善も高めたい
  • 組織開発を大げさなプロジェクトにしたくない
  • 日常の小さな行動から職場を変えたい
  • 健康を入口に問い文化を始めたい
  • フェリコ型の展開に関心がある

御社の健康経営、
その次に何を問いましょうか?

今ある健康施策を伺いながら、
健康 → 働き方 → 関係性 → 改善 → 能力発揮へ、
御社ではどんな順番で問いを広げると自然かを一緒に設計します。