専門誌『企業実務』掲載事例から考える/問い文化 × 職場コミュニケーション
「コミュニケーションしましょう」ではなく、
話しかけるきっかけを置く。
毎日じゃなくてもいい。ときどき、誰かを思い浮かべる問いがある。その一言の声かけ、共有、相談、感謝が、職場を少しずつ変えていく。
問いは、人と人の間に小さな接点を生むマイクロインターベンション。
CONCEPT
「コミュニケーションしましょう」では、人は動きにくい
抽象的な呼びかけではなく、”一人だけ思い浮かべる問い”を置く。
もっとコミュニケーションを取りましょう。と言われても、何をすればよいか分からない。でも、今日、一人に声をかけるなら誰?と問われると、誰か一人を思い浮かべる。さらに、今日、先に共有しておいた方がいいことは?と問われれば、具体的な出来事を思い浮かべる。
コミュニケーションの問いは、「たまにある」くらいでもいい。毎朝、毎晩、毎日必ず問い続ける必要はありません。むしろ、「今日は、人との関係を少し意識してみよう」という日が、ときどきある。それだけでも、最近話していない人・助けてもらった人・少し気になる人・共有しておきたいこと・感謝したい相手などを思い出すきっかけになります。
SECTION 1
会話がないから問題なのではなく、必要なときに人とつながれていないことが問題かもしれない。
- 忙しそうなので声をかけない
- 小さな相談を後回しにする
- 必要な情報を自分だけで持つ
- 感謝していても言わない
- 部署が違うと話さない
- 上司と部下の会話が進捗確認だけ
- 困っている人に気づいても「大丈夫だろう」と思う
- 相手の状況を知らないまま仕事を進める
SECTION 2
「話した方がいい」と「実際に声をかける」の間には、キャズムがある。
SECTION 3
コミュニケーションを増やすのではなく、一人との小さな接点をつくる。
今日、一人に声をかけるなら誰?
今日、先に共有しておいた方がいいことは?
今、誰かに相談しておいた方がいいことは?
今日、誰かに一つ感謝を伝えるなら?
今日、誰の話をもう一歩聞く?
最近、話せていない人は?
今日、誰かを少し助けられることは?
今日、少し気にかけたい人は?
SECTION 4
行動の前に、まず誰かや何かに気づく。
コミュニケーションの問いは、単に「話してください」と促すだけではありません。例えば、最近、話せていない人は?と問われると、まず、「そういえば、あの人と最近話していないな」という気づきが起きる。その気づきが、次の行動の入口になります。
SECTION 5
人がいても、つながっていなければ、組織の力は出にくい。
コミュニケーションは、仲良くするためのものだけでなく、人が持っている知識・経験・情報・能力・支援をつなぐためのものでもあります。
- 一人が知っている情報が共有される
- 一人の困りごとに誰かの知識がつながる
- 他部署の経験が活かされる
- 早めの相談で手戻りが減る
- 声かけで孤立が減る
- 感謝が次の協力につながる
SECTION 6
一つの問いが、一つの接点を生む。
SECTION 7
たくさん話せばいいわけではない。
問い文化で増やしたいのは、次のような接点です。
- 必要な共有
- 少し早めの相談
- 小さな感謝
- 一言の声かけ
- 相手を知る質問
- 困る前の助け合い
- 仕事を進めるための確認
SECTION 8
管理職のコミュニケーションも、問いで少し変えられる。
SECTION 9
誰かを少し意識することが、職場の日常になる。
問い文化がない職場
問い文化がある職場
SECTION 10
問いは、会話のテーマにもなる。
誰かが、「今日、チームで一つ良くするとしたら?」という問いをつくる。別の人が答える。また別の人が、「最近、助かったことは?」という問いをつくる。すると、問いそのものが、人と人の間に共有テーマをつくる。
SECTION 11
実際の企業では、どんな変化が見られたのか
専門誌『企業実務』掲載事例では、次のような変化が紹介されています。
- コミュニケーションや連携がよくなった
- 自主性・積極性が高まった
- 職場課題を自然に考えるようになった
- 改善を考えるようになった
- 提案力が高まった
- 業務推進力が高まった
- セルフマネジメント力が高まった
- 能力を発揮しやすくなった
コミュニケーションが良くなったことで、各自の力や情報がつながりやすくなった可能性がありますが、単純な因果関係として断定するものではありません。
SECTION 12
話さない人が悪い、とは限らない。
コミュニケーションを妨げるものには、次のようなものがあります。
- 忙しさ
- 部署間の壁
- 上下関係
- 心理的安全性
- 業務分断
- 情報共有の仕組み
- 物理的な距離
- リモート勤務
- 過度な縦割り
- 管理職の関わり
SECTION 13
「話してください」ではなく、話したくなる・思い出したくなる問いを設計する。
問いナッジでは、次のようなことまで設計します。
問い文化=必要なときに、人や周囲へ意識を向けられる職場
問いナッジ=その小さな接点を生む問いを設計する方法
SECTION 14
実装方法
スコキン
朝・夜の問いの中に、ときどき声かけ・共有・感謝・相談等のテーマを入れる。
問いステーション
職場や部署に合わせて、人やチームを少し意識する問いを置く。
セミナッジ
コミュニケーション研修、1on1研修、管理職研修などで学んだことを、日常の小さな接点へ翻訳して届ける。
SECTION 15
コミュニケーション不足にも、いろいろある。
今日、先に共有しておくことは?
今、誰かに相談しておいた方がいいことは?
今日、別の部署に一つ確認するとしたら?
最近、話せていない人は?
今日、一人の話をもう少し聞くなら?
今日、誰かに一つ感謝を伝えるなら?
今日、誰かを少し助けられることは?
御社では、どんな人と人の接点が足りていないのか。どんな問いなら、その一歩が自然に生まれるのか。
SECTION 16
こんな企業に向いている
- 社員同士の会話が少ない
- 情報共有が遅い
- 相談が後手になる
- 部署間の連携が弱い
- 若手が孤立しやすい
- 管理職と部下の距離がある
- 感謝や承認が少ない
- 「もっとコミュニケーションを」と言っても変わらない
- チームで知識や能力を活かしきれていない
- コミュニケーションを自然に生まれる文化へ変えたい
御社では、誰と誰の間に”小さな接点”が必要ですか?
職場コミュニケーションにつながる「問い」を相談する 声かけ・共有・相談が生まれる問いを一緒に考える「会話が少ない」というだけでなく、共有不足なのか、相談不足なのか、部署間連携なのか、孤立なのか。どこに小さな接点が必要なのかから整理し、問いを設計します。
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