企業の「変わらない」を考えるシリーズ|研修定着・日常活用化
専門誌『企業実務』掲載事例から考える|問い文化 × 研修定着・日常活用化

研修を、“いい話だった”で終わらせない。

分かった。なるほどと思った。やってみようと思った。
でも、日常に戻ると忘れてしまう。
その”研修と日常の間”に、ほんの数秒の問いを置く。

問いは、学びを思い出し、今日一つ使うためのマイクロインターベンション。

研修当日は気づきとやる気が生まれるが、研修後には忙しさの中で思い出さなくなり使わなくなる『研修後のキャズム』が生じる。そこに『問い』を橋として置くことで、日常で少しずつ学びを使い始められるようになる、という3コマの図解。
研修当日研修後のキャズム日常で少しずつ使い始める

研修はやった。
でも、その後に何が変わりましたか?

  • 研修直後の満足度は高い
  • アンケートでは「勉強になった」と書かれる
  • その場では活発に議論する
  • 行動目標も書かせる
  • でも1週間後にはほとんど思い出していない
  • 現場では元のやり方に戻っている
  • 上司もフォローできていない
  • 次の研修でまた同じ話をしている

研修の成功を、「開催したこと」や「満足度」だけで測っていませんか?

研修していなかったから、
変わらなかったわけではない。

専門誌『企業実務』掲載事例では、毎月、外部講師を招き、半日程度、業務時間を使って研修を実施していました。
つまり、教育投資をしていなかった企業ではありません。むしろ、かなりしっかり研修していました。
それでも、忘れる。行動に移らない。習慣化しない。元に戻る。という課題がありました。

研修の内容や講師が悪かったのではなく、研修後の日常に「使うきっかけ」がなかった。

「学んだ」と「使った」の間には、
大きな空白がある。

研修

  1. 研修を受ける
  2. 理解する
  3. 納得する
  4. やってみようと思う
研修後のキャズム
(職場へ戻る/忙しい/思い出さない/使わない)
問い

日常

  1. 思い出す
  2. 試す
  3. 振り返る
  4. 繰り返す ─ 習慣化
理解したからといって、日常で使えるとは限りません。

復習するのではなく、今日使う。

研修内容をそのままテストするのではありません。問いに翻訳して、「今日の仕事で一つ使うなら?」と日常へ戻します。

コミュニケーション研修
今日、一人にもう一歩声をかけるなら?
1on1研修
今日、相手の話を遮らずに聞く場面は?
営業研修
今日、お客様にもう一つ聞くなら?
管理職研修
今日、部下に任せられる仕事は?
健康研修
今日、自分の調子を整えるために一つ意識するなら?
安全研修
今日、一つだけ丁寧に確認したいことは?
研修内容を、その日の小さな行動へ翻訳する。

覚えているかを問うのではなく、
使えるかを問う。

復習中心

  • 研修内容を覚えている?
  • 正解は何?
  • 用語を理解している?
  • テストする
  • 知識を確認する

日常活用化

  • 今日どこで使える?
  • 誰に対して使う?
  • 一つだけ試すなら?
  • 今日できた?
  • 次はどうする?
問いナッジの目的は、記憶力を測ることではありません。学びを仕事の中に戻すことです。

朝は「今日使う」。夜は「今日どうだった?」。

朝
思い出す
今日、意識してみよう
→
日中
一つ試す
できるところからやってみる
→
夜
振り返る
少しでもできたことを確認する
→
翌日
また試す
明日も意識してみよう
研修をもう一度やる必要はありません。日常の中に、思い出すきっかけを小さく置けばいい。

研修と日常の間を、ほんの数秒でつなぐ。

7秒の問い
→
研修を思い出す
→
今日の仕事に当てはめる
→
一つ試す
→
少し振り返る
→
翌日もう一度
問いが研修効果を直接生むわけではありません。問いが「使う機会」を増やし、その積み重ねが日常活用化につながります。

研修費用より大きいのは、
受講者全員の時間かもしれません。

研修には、次のような、多くの投資があります。

講師費用会場費教材費受講者の拘束時間業務を止める時間管理部門の準備時間

にもかかわらず、一度も日常で使われなければ、その学びは眠ったままになります。

新しい研修を増やす前に、すでに投資した研修を日常で使える状態にする。

学びを日常へ戻すと、
変化は一つのテーマだけにとどまりません。

現場・個人の変化

  • 食・栄養の行動改善
  • 運動・生活習慣への意識
  • セルフマネジメント
  • 積極性・自主性
  • 職場課題への気づき・改善
  • 提案力・営業力・業務推進力
  • コミュニケーション・連携
  • 能力発揮

経営面の変化

  • 残業削減
  • 単価向上
  • リピート率向上
  • 売上の変化

※ 問いだけでこれらの成果が出た、と単純に結びつけているわけではありません。日常で考え、試す機会が増えたことと、複数の行動変化が積み重なった結果として捉えています。

研修の4割より、その後の6割。

研修当日|4割
その後の日常|6割
「分かる」をつくる「使える」をつくる

※ この比率は厳密な研究結果として示すものではなく、研修そのものだけでなく、その後の実践・反復・振り返りまで含めて設計する必要がある、という考え方を表す目安です。

研修当日は「分かる」をつくる。その後の日常が「使える」をつくる。
専門誌『企業実務』掲載事例から考える|20の企業・職場課題

研修だけではありません。
問い文化は、さまざまな職場課題に応用できます。

健康経営、残業削減、生産性、売上、自発性、管理職負担、コミュニケーションなど、20の実務課題から「問い」の活用を考えられます。

20の実務課題を見る

研修をやめる必要はありません。
「その後」を足せばいい。

問いナッジは、既存研修の代わりではなく、既存研修の価値を眠らせないための補完です。
現在使っている研修会社、外部講師、社内研修、eラーニング、オリジナル研修、既存教材を、そのまま活用できます。

研修そのものを作り直すのではなく、すでにある学びを、日常で使える形に翻訳する。

大きな学びを、その日にできる一歩へ。

「傾聴を大切にする」
今日、一度だけ最後まで相手の話を聞くなら?
「主体性を持つ」
今日、一つ自分から動くなら?
「心理的安全性を高める」
今日、誰かの意見にまず一言返すなら?
「安全意識を高める」
今日、一つ丁寧に確認するなら?
研修テーマは大きくても、日常行動は小さくする。

研修を「イベント」から「日常」へ。

研修だけの職場では研修と次の研修の間で変化が日常の中で徐々に薄れていくが、問い文化がある職場では研修の後に問い→実践→振り返り→問い→実践という反復を経て習慣へつながる、という2つの職場を対比した図解。
問い文化とは、研修で学んだことを、職場の日常で思い出せる文化でもあります。

研修内容を、そのまま質問にすればいいわけではありません。

問いナッジでは、次のようなことまで設計します。

  • 研修の何を残すか
  • どの行動へ翻訳するか
  • 朝に何を問うか
  • 夜に何を振り返るか
  • どれくらい続けるか
  • 難しすぎないか
  • 毎日答えられるか
  • 管理感がないか
  • 自分ごと化できるか
  • 小さな行動につながるか
問い文化=学びを日常で使うきっかけがある職場
問いナッジ=研修内容を日常行動へ翻訳して、そのきっかけを設計する方法

研修後の日常に、問いを届ける。

このテーマの中心

セミナッジ

研修後に、朝・夜などのタイミングで短い問いを届けます。

実装手段

スコキン

職場の出勤・退勤時に、研修テーマに沿った問いを置きます。

実装手段

問いステーション

特定の職場・部署・現場で、研修内容を思い出す問いを置きます。

ツールを導入することが目的ではありません。研修で学んだ何を、どの場面で思い出してほしいかを設計することが目的です。

研修テーマごとに、問いを一つ置く。

管理職研修
今日、部下に一つ任せるなら?
1on1研修
今日、一人の話をもう少し聞くなら?
コミュニケーション研修
今日、一人に声をかけるなら?
営業研修
今日、お客様にもう一つ聞くなら?
健康研修
今日、自分を整えるために一つできることは?
安全研修
今日、一つだけ丁寧に確認するなら?
新規事業研修
今日、一つだけ確かめたい仮説は?
ハラスメント予防研修
今日、相手の受け取り方を一度考えるなら?

今、思い当たることはありますか?

  • 研修費をかけているが成果が見えない
  • 毎年同じテーマの研修をしている
  • 研修後のフォローができていない
  • 受講者アンケートだけで終わっている
  • 研修内容が現場で使われない
  • 管理職にフォローを任せきりにしている
  • eラーニングを見ても行動が変わらない
  • 研修を習慣化までつなげたい
  • 既存研修の価値をもっと引き出したい
  • 新しい研修を増やす前に、今ある研修を活かしたい

研修は、学ばせる場。問いは、学んだことを日常で使うきっかけ。

分かっただけでは、仕事は変わらない。

思い出して、一つ試して、振り返って、また使う。

そのほんの小さな反復を、問いによって日常に置く。

問いは、研修と実践の間に置くマイクロインターベンション。

「研修を実施する会社」から、
「研修で学んだことが日常で使われ続ける会社」へ。

御社の研修なら、その後に
どんな問いを置きますか?

研修資料やプログラムがすでにある場合は、その中から「日常で使ってほしいポイント」を抜き出し、小さな行動へ翻訳して問いを設計します。